【書評209】<前半>フリーエージェント社会の到来

ダニエル・ピンク著

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フリーエージェントとは何か


文句なしの一冊。


ややアメリカ的色合いが濃いものの
フリーエージェントという働き方に対する、
私の考え方に近い内容が体現されている。


「フリーエージェント」とは、いわゆる企業に雇われない人たちのことで、
この本では、日本でいう「フリーランス」よりももう少し広義に使われいる。


すなわち、

フリーエージェント・・・決められたひとりの上司の下で働くのではなく、
              大きな組織のくびきを離れて、複数の顧客を相手に、
              自分にとって望ましい条件で独立して働く人たち


いわゆる「個人事業主」も指すし、
自分で会社(資本)を持つ「起業家」もこれに含まれる。
また、日本の「派遣社員」とは若干ニュアンスが違うが、
「臨時社員」と呼ばれる人たちも含む。
 
更に、

会社の中で、魅力的な仕事を求めてハリウッド映画スターさながら
次々といろいろなプロジェクトを渡り歩いている人は、給与所得者であっても
フリーエージェント流の働き方をしていると言っていい。

あるいは、数年おきに勤め先を変えたり、失業を繰り返していたり、
いまの仕事を就職先と考えるのではなくひとつの契約と考える発想をしていれば、
その人は間違いなくフリーランスや臨時社員、ミニ起業家と多くの共通点をもっている。


私の事業理念

私は今、『デジパ・クリエイターズネット』というクリエイターと企業の
マッチングビジネスを行っている。

まさに、フリーランスやミニ起業家を集めたネットワークである。


彼らは一人一人完全に独立した個人として仕事を取っているのだが、
個々のスキルとパワーを集めたら
その経済的価値は計り知れない。


企業のネームバリューを「信頼」と呼ぶのならば、彼らにそれはない。

でも、それぞれが自由と引き換えに大きな「責任」を背負って仕事をしている分、
企業に属する人たちにはない高い職業意識がある。


豊かな社会の中で仕事の意義を問う若者たちが増える今、
終身雇用で全員がヨーイドン!と一斉に同じ方向に向かって走れる時代ではない。


一方で、日本の労働力は間違いなく減少する。


そんな時代の中で、「フリーエージェント」という新たな働き方は
日本に明るい光をもたらす。


日本経済を支える意味でも、
新しい時代の価値観に合った働き方の提供という意味でも・・・


だから私はこの事業を単なるWeb制作ビジネスだとは思っていない。


それは、新しいワークスタイルの提案と活用という、
ある種の社会的意義を意味するビジネスモデルなのだ。


●アメリカの労働者の四人に一人がフリーエージェントという計算になる。

●重要なのは、企業の寿命が短くなっているこの時代に、
 私たち一人ひとりの寿命は長くなっているということだ。
 これからは、勤め先の企業より長生きするのが当たり前になる。
 ひとつの組織に一生勤め続けるなどということは考えにくくなる。

●多くの職場では、従業員の自己実現の追及は認められていない。
 そのため、マズローのピラミッドの頂上に登るためには、
 多くの場合、会社を飛び出すしかなくなる。
 豊かな時代になって、人々が仕事に求めるものは変わっているのに、
 多くの組織ではそれに応えることができていない。

 (中略)いまや仕事の目的は金だけではないのだ。
 人々は、仕事に意味を求めるようになったのである。

●フリーエージェントの人たちにとって、
 意味のある仕事とはどういうものなのだろうか。
 キーワードは、自由、自分らしさ、責任、自分なりの成功だ。

●フリーエージェントの魅力は「好きな時に、好きな場所で、好きな量だけ、
 好きな条件で、好きな相手と仕事をすることができる」ことだ。(中略)
 意味のある人生を送りたいという心の渇きを癒してくれるのは
 無料のコーラ(企業の福利厚生的な設備の例え)ではなく、自由なのだ。

●フリーエージェントたちは、夏の夕立のように「自分らしさ」が空から
 降ってくるのをただ待っているわけではない。
 情熱を傾けて仕事に打ち込むことを通じて、自分らしさを表現しようとしている。

●高いレベルに到達している人は、仕事を自分の個性と一体化させている。
 つまり、仕事が自分の一部になり、自分という人間を定義するうえで
 欠かせない要素になっているのだ。

●その代わり、責任も大きい。
 なにからなにまで、すべて自分で決めなくてはならない。(中略)
 人は責任を組織に押し付けて、代わりに自由と自分らしさを手放そうとする。
●くだらない仕事を見事にやり遂げたとしても、それは本当の業績とは言えない。
 「やる価値のないことには、立派にやり遂げるだけの価値はない」

●いまや大半の人は、すべての人的資源をひとつの企業に投資することは
 全財産をIBM株にとうすするのと同じように愚かなことだと感じている。
 資産運用の世界と同じように、仕事の世界でも「分散投資」が生き残りの
 条件になりつつあるのだ。

●単一の雇用主のもとで長い間働き続けていると、技能が鈍り、
 急速に変化する外の世界に触れる機会が少なくなる。
 そして、忠誠心は単なる依存心に成り下がってしまう。

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