【書評112】世界トップクラス営業マンの1年の目標を20分で達成する仕事術

林正孝著


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著者紹介


1962年広島県生まれ。ソニー生命株式会社
エグゼクティブプランナー。
87年中央大学卒業後、ソフトウェア会社での営業を経て、
大手人材サービス会社にて記録的なスピードで主任、
マネージャへと昇格。年間MVPなど全てのタイトルを奪取。
1996年ソニー生命保険株式会社入社。以来MDRT会員12年連続、
現在も継続中(06年度には10年連続により終身会員に)。
03年度、07年度にはMDRTの3倍の基準であるCOT会員、
08年度には6倍の基準であるTOT会員となる。


珍しく営業本

このブログでもたびたび言っているが、
私は営業一筋、の人間ではない。
営業職を専任でやったのはわずか4ヶ月。

あとは、自分で企画した新サービスを数字にして市場で実証するため、
または、単純にリソースが足りなくて営業だ企画だと言ってられない状況、とか
とにかく、常にモノ作りと兼任だった。

だから、人に言われる程自分が「営業マン」だという認識がなくて、
営業マン向けに書かれた著書を
ほとんど手にしたことがない。


だが今は、なぜか今までの経歴の中で一番営業してる(笑)。


ここまで来たら、結果につながりそうなことなら何でもやろうと思っている。
事業がうまくいくことを最優先にしたら、
誰が何をやるのが最も近道で有効的か、
組織のどこが手薄になっているか、
ときには自分の能力すら第三者的に、
パーツの一部として冷静に判断しなければならない。
(まだ完璧に判断できてはいないけど・・・)


・・・という訳で目下の課題である市場の拡大、新規顧客開拓を目指し
基本に戻って営業本でも読んでみるかと手に取ったのがこの一冊。


インスピレーションで選んだ割に、
古典もの以外では、最近読んだ中でかなり学びの多い著書だった。

●成功者に学びなさい、という教えがある。
 これを聞く多くの人が勘違いしていることは、「いいところだけを
 取ろうとする」ことである。

 たとえば成功者の話が10個あったとする。

 3個は今の自分はできていると思っていること、もしくは
 そう錯覚いしていること。
 4個は取り入れてもいいかなと思えること。
 残りの3個は自分にはあまり価値を見出せないと思っていること。

 すぐにそういう分け方をしてしまう人が多いが、
 この行為が既に枠組みを作ってる。
 10個あったら、まずすべてを試してみることである。
  
 自分がした分類は、今の自分を作ってきた経験値によるものである。
 その自分を変えようとしているのに、また同じことをする。

 (中略)

 同じように、成長できない人には共通点がある。
 それは、成功者の話を聞いても「自分には合いません」
 「自分にはピンときません」と言うこと。
 
 そこから変えていかなければならないのに、また同じことをしている。
 これでは新たな考え方を吸収することなどできない。

●先入観を持たないこと、偏見を持たないこと、自分のフィルターを通さないこと。
 これが学びの基本姿勢である。

 人の話を聞きながら、これはためになる、ならない、これは良い話、
 悪い話と自分のフィルターをかけることはなだろうか。
 自分のフィルターを通して聞くと、ためにならない、悪い話と判断した時点で
 積極的に自分の中に取り入れようとはしなくなる。
 脳が勝手にそういう指令を出してしまうのだ。

 それでは自分の領域を出て成長することはできない。

●そのプロジェクトを全員が成功させようと思った瞬間から、
 プロジェクトは前進するものである。
 プロジェクトを立ち上げてから様子見したりとか、
 まず人間関係を構築しようとか、そういうところから始まるから
 うまくいかないのである。

 目的がひとつになったら、何をやるにしても早くなる。
 人間関係ができるのも早いし、そのための仕組み作りも早い。
 プロジェクトがうまくいかないのは、余計なことを考えすぎだからである。

●インターネットでモノが買える時代に、わざわざ人を介してモノを買うわけだから、
 そこには大きな付加価値が求められることになる。

 営業マンが選ばれる時代になったと言ってもいいのではないだろうか。
 
 営業ということに対してネガティブに考えている人が非常に多い。
 辛い、苦しい、ノルマがある。(中略)
 
 21世紀は、まさにヒューマンウェアの時代である。
 せっかく人を介して買うわけだから、相手は誰でもいいというわけにはいかない。

 この人から買いたいという思いは、判断基準として今まで以上に強くなるはずだ。

人を集める


本書は営業のテクニック本では決してなく、
どんな人間が必要とされるか、どんな人間が人として魅力的かを
終始問うている。

必要な情報を持ち、魅力がある人間に人は集まってくる。
⇒同じ買うなら、人は魅力を感じる人間から買いたいと思う。
⇒人を集めるというのが、まさに経営そのもだ。
⇒だから人を集められる人間は仕事がうまくいくし、結果お金もついてくる。

やや乱暴だが、私なりにまとめてしまうとそんなロジックだ。


だがそれは、著者が20年という長い年月をかけて習得したもの。
やはり「人間力」だけでものを売るには、それなりの経験と年輪が必要だ。
彼にもやはり、体力と根性で多くの受注を獲得して実績を作るという
「下積み」の時代がった。

その頃彼は、電話営業をするときには、
受話器をガムテープでぐるぐる巻きにし、
自分をそこから逃がさないようにしたそうだ。


これ、わかるなぁ。。
けんもほろろに電話を切られると、
普通に自尊心を持って生きてきた人間なら、
気持ちが復活するまでに一定の時間が必要だ。

その一定の時間の間に、
ついメールをチェックしたり、ほかの業務に気を取られたりして、
次第に集中力が途切れる。

今まで私も様々な分野で数多く電話営業をしてきたが、
自分も含めて、指示された件数を期限内に最後までかけきる人間を
まずほとんど見ない。


そのほかにも、
東京から大阪まで所持品なし、身分証明書も名刺も、
財布すら持たずに2日間出かけ、
その状態で自分がどういう行動に出るかを検証したりと、
強烈でユニークなエピソードも多い。


私も改めて考えてみた。

  • 無意識に「自分の決めた枠」に捕らわれていないか

  • 自分の経験の中だけで創り上げたフィルターで人の話を判断していないか

  • 自分の「パターン」ではなく、お客様にとっての「価値」をご提案できているか

  • そして最後に・・・


    皆様、お忙しいところ大変恐縮ですが、
    飛び込みの営業電話にも、
    できれば少しだけ優しくしてあげてください(笑)。

Comment

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 岡崎様

 この度は拙著のコメントを有難うございます。
 
 この本のメッセージは営業に携わる多くの20代、30代の若い営業マンに対して、営業職は一見泥臭く、つらい職種だと思われがちですが、営業とは自分の成長次第で無限大の可能性を持ったすばらしい仕事だと誇りを持ってもらいたい。
こんな思いで本書を出版致しました。

 また、コメントに関しては非常に本質を突くものでこんな風に読んで頂けると光栄です。
 只、書面では伝えきれない処もあるのでその部分の工夫が此れからの課題となります。
 
 何はともあれ地球上の生物の中で生態系や本能だけで生きていくのではなく、唯一感性・感情、そして考え方次第で生きる事の可能性を変えられる人間として存在している事に感謝し
此れからの日本を背負って行く若者たちに活き方の継承をして行きたいと思います。

 簡単ですがコメントのお礼まで・・

林様


はじめまして。岡崎と申します。
著者自らコメントをお寄せくださるなんて初めてのことで、
大変感激いたしました。
ありがとうございます。


書評などとおこがましくも、
勝手なことを書かせていただいておりますが、
私自身、大量の読書の中から本当に心に響くものしか
紹介していないつもりです。


林様の著書からは本当に多くのことを
学ばせていただきました。


今後ともご活躍お祈りしております。

素晴らしい、切り口でのまとめですね。

引用させて頂きました。ありがとうございます。確かに営業本ではなく、人間力の本。

さすがです。

美崎様


お世話になります。デジパの岡崎と申します。
このたびはコメントを頂戴いたしまして、
誠にありがとうございます。


美崎様のサイトも拝見させていただきました。
大変クオリティの高いサイトですね。
掲載いただき光栄です。


今後もちょくちょく覗かせて頂きます!
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

初めまして。
林さんの、本を本日(2009、6、4)読ませて頂きました者です。林さんの塾のことで情報が欲しく検索していましたら、岡崎様にヒットしました。
素晴しいコメントですね!!と、感動していたら、ご本人様からのコメントも有りだなんて、今 この瞬間の出会いに感謝の私です。林さん・岡崎さんの ご活躍を心からお祈りしております。よーし!!私も!!
多くの感激を頂戴しました、お礼まで。

斉藤様


ブログを読んでくださり、
また、嬉しいコメントを頂戴いたしまして、
ありがとうございます。


林さんの著書は「営業」という職種を超えた
仕事をする上での本質を突いていて、
私も感銘を受けました。


そして、このブログの書評から斉藤様にように
コメントをくださる方との新たなご縁が生まれていることに
心から感謝しています。


斉藤様のご活躍、私も心からお祈りしております!

本書の検索で初めて訪問させていただきました。

なかなか良く出来たブログですね。

非常に参考になりました。